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<調査結果の概要>
居住している都道府県のSDGsへの取り組みに対して、最も評価が高かったのは鳥取県となりました。同県は「よく取り組んでいる」との回答が9.3%、「少し取り組んでいる」が28.0%と、およそ4割の住民が評価をしています。なお、「よく取り組んでいる」との回答は前年の4.8%からおよそ2倍に増加しており、同県は3年連続で1位となっています。
2位は福島県で、3位は宮崎県、4位は福井県、5位は山形県となりましたが、いずれの県もランキングの順位が前年の5位、11位、14位、31位からの大幅に上昇しています。6位以下の都道府県においても順位が大きく変化しているケースが多く、SDGsの取り組み自体が急激に浸透している現状において、地域における評価も、その取り組み内容で大きく変わる可能性があることがわかります。
地域と関係性の強い地域企業のサステナビリティ貢献度(地域の持続性向上に貢献しているか)の評価では、スーパーや乳業が上位を占める中、1位がトヨタ自動車(愛知)、2位がハウステンボス(長崎)、3位がヨークベニマル(福島県)となりました。
<各指標の結果>
◆SDGs評価は都市圏より地方圏が高い結果に
「お住いの都道府県はSDGs達成のために積極的に取り組んでいると思いますか」との設問で、「よく取り組んでいる」、「少し取り組んでいる」、「どちらともいえない」、「あまり取り組んでいない」、「全く取り組んでいない」の5段階で評価してもらい、それぞれ100点、75点、50点、25点、0点で加重平均した結果を「SDGs評価」とした。
最も高かったのは鳥取県となったが、2位の福島県以下、10位までのうち8県は前年より順位を大きく上げている。一方で東京都は前年11位から20位へ、埼玉県は17位から41位、神奈川県は9位から43位、千葉県は3位から44位へと、いずれも大きく順位を下げている。また、上位10位のうち東北と九州がそれぞれ4県を占めており、3大都市圏は入っていない。これらのことから、これまで都市圏が主導して展開されてきたSDGs活動が、地方にも急速に広がってきている様子がわかる。
◆SDGsを「知らない」人は大きく減少
SDGs認知度について聞いた設問の結果では、「ある程度の内容を知っている」の回答が41.8%と、前年の29.4%より大幅に増えており、「知らない」との回答も前年の33.1%から18.0%に大きく減少している。その一方で、「詳細な内容を知っている」との回答は7.9%で、前年の7.4%から微増にとどまっている。
「言葉は知っている」との回答も前年より増えており、SDGsの認知度は確実に高まってはいるが、詳細な内容まで知っている人が増えているわけではなく、今後はいかにして詳細な内容までの周知を広め、具体的な活動につなげていくかが課題であることが明らかになった。
◆半数以上がSDGsへの取り組みに意欲的
回答者のSDGsへの今後の取組意欲に関しては、10.2%が「積極的に取り組みたい」、41.8%が「できれば取り組みたい」と答えるなど、半数以上が取り組みに肯定的な回答を選んだ。ところが、およそ1割が「取り組みたいとは思わない」と回答するなど、半数近くは取り組む意欲を示していない。特に30代では13.4%、20代では11.4%が「取り組みたいとは思わない」と回答するなど、若い世代での否定的な意見が多いようだ。
◆ゴール別では「11.住み続けられるまちづくりを」が最も高い
「SDGsに設定されている以下の17ゴールの中で、お住まいの都道府県で取り組まれていると思うものをお選びください(いくつでも)」という設問に対し、17のSDGsゴールから該当するものをすべて選んでもらった。取り組んでいるという回答が多かったのは、ゴール11「住み続けられるまちづくりを」で31.6%となった。続いてゴール3「すべての人に健康と福祉を」で29.4%、ゴール14「海の豊かさを守ろう」21.2%となった。
なお、17ゴールのすべてにおいて「取り組まれている」との回答が前年の結果より増えており、「取り組んでいると思うものはない」との回答は29.7%で、前年の35.9%より6.2ポイント減少している。
◆地域企業のサステナビリティ貢献度、スーパーや乳業が上位
47都道府県に本社、または主要拠点がある企業や、その地域で創業した企業のうち、一定の規模を有する企業を地域企業として選定し、それらの企業を各都道府県の回答者に提示。「以下の企業の中で、環境や地域・社会の持続性を高めるような取り組みを行っていると評価できる企業をお選びください」という設問に対し、該当する企業をすべて選んでもらった(複数回答)。その後、都道府県ごとに各企業の回答率を集計し、その率(%)を「サステナビリティ貢献度」とした。
47都道府県全体で対象となったのは計842社。その中でサステナビリティ貢献度がもっとも高かったのはトヨタ自動車で、本社所在地である愛知県での貢献度は44.0%となった。すなわち、愛知県民回答者の44.0%がトヨタ自動車について、環境や地域・社会の持続性を高めるような取り組みを行っていると評価していることになる。
2位は長崎県で同社名のテーマパークを運営しているハウステンボスで41.3%(長崎県での結果)。同施設はオランダの街並みを題材としたテーマパークで、単独のテーマパークとしては、日本最大の敷地面積を誇り、開設当初から環境に配慮した機能・構造としたことが話題となった。
3位はイトーヨーカドー系のスーパー、福島県に本社を置くヨークベニマルで40.8%(福島県)、4位は滋賀県に本社を置き、近畿、東海、北陸にスーパーを展開する平和堂で39.4%(滋賀県)。5位は長崎県佐世保市に本社がある通信販売のジャパネットたかたで38.0%(長崎県)となった。
ランキングの上位にはスーパーなどの流通・小売業が多く含まれているほか、8位の大山乳業(鳥取県)、13位の小岩井乳業(岩手県)などの乳業、16位のシャトレーゼ(山梨県)、17位霧島酒造などの食品製造業も多い。
エネルギー関連でもっとも評価が高かったのは11位の東北電力(宮城県)で、金融関連では31位の滋賀銀行(滋賀県)だった。
評価が高い企業の中には、地元住民の雇用創出につながっている企業や、食や生活を通して環境や地域貢献の活動を積極的に行っている企業が多い。
本調査では、サステナビリティ貢献度のほかに地域企業の認知度、好感度もランキング化している。
<調査概要>
第4回地域版SDGs調査2022は、15歳以上の男女を対象に、2022年5月20日から26日にかけてインターネットで調査を実施し、都道府県の住民をそれぞれ約500人ずつ計23,520人を回収し、調査時点で移転などの理由によりその地域に居住していない人を除く計23,166人の有効回答を得た。調査対象は47都道府県。SDGsと地域企業のサスティナビリティ貢献度に関するそれぞれの評価指標を設け、個人と地域、地域企業の視点でそれぞれ評価項目を設定した。
・調査方法 インターネット調査
・調査対象 47都道府県の登録調査モニター(15歳以上)から、居住する都道府県別に抽出
・総回収数 計23,520人 (各都道府県から約500人ずつを回収)
・有効回答数 計23,166人 (各都道府県の回答者数は479~510人)
・調査時期 2022年5月20日~5月26日
・調査項目 SDGs指標: 認知度、都道府県別SDGs評価、ゴール別評価、取組意欲
持続的行動: 消費行動、環境行動、社会行動から計20項目
自由意見: 各地でのSDGsにつながる取組
地域企業評価: 認知度、好感度、サステナビリティ貢献度
回答者属性: 年齢、性別、婚姻、子供の有無、世帯年収、居住形態など
<調査報告書>
報告書冊子 (価格は税込)
・基本セット: 96,000円 総合報告書+個別報告書
・総合報告書: 68,000円 A4判 約150ページ(データCD別売)
・個別報告書: 48,000円 A4判 約20ページ(データCD付)
・オプション: 総合報告書データCDは 20,000円 (調査結果のデータをExcel形式で収録)
電子データ (価格は税込)
・データパック47(CD): 398,000円 47都道府県すべてのデータを収録
・追加調査パッケージ: 350,000円~ ご指定の地域や地域企業について追加調査を実施
報告会・セミナー (価格は税込、交通費、報告書別途)
・調査結果を基にセミナーまたは研修会を実施: 110,000円
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特設ページ:https://news.tiiki.jp/SDGs2022
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